紀州のドン・ファン報道は「視聴者のニーズを勘案」
NHK大阪放送局の角(かど)英夫局長が5日、大阪市の同局で局長定例会見を開いた。
NHKといえば、和歌山放送局が、紀州のドン・ファンこと同県田辺市の実業家・野崎幸助氏(享年77)が
変死した事件を、民放のワイドショー並みに連日、取材・報道し話題になった。野崎氏の愛犬・イブの遺体から、
覚醒剤反応が出なかったことも真っ先に報じた。
夜の報道番組「ニュースウオッチ9」などでも大きく取り扱ったことから、ネット上などでは「NHKらしくない。
バラエティー化しすぎ」「他に伝えることあるだろ」などと指摘する声も上がった。
角局長は、同事件に対する同局の放送方針について「ニュースオーダーは、そのニュースの重要性に鑑みて、
また、視聴者のニーズを勘案して決めている。特にワイドショー的に展開していることはない。
非常に重要な刑事事件として扱っていることだと思う」との見解を示した。
また、報道部門関係者は、NHKとしてどのあたりまでが取材対象となるかの線引きは難しいとした上で、
「和歌山県警が捜査しているのは間違いない事実。殺人などの容疑として捜索しているという客観的事実があるので、
我々も和歌山放送局を中心に取材しています。当然、事実関係に基づいたところまでしかお伝えできませんが、
一方で社会的関心も高い。それを勘案しながら取材・放送に取り組んできました。(世間から)どう受け取られているのかは
わかりませんが、我々としては特別に扱ったという認識はありません」と語った。
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