東京五輪期間中は「ネット通販ひかえて」 前回はなかった混雑リスク、協力呼びかけ

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック。特に東京五輪の大会期間中は、選手1万1000人、観客780万人、メディア関係者2万5000人が国内外から訪れると試算されている。
選手はバス2000台、大会関係者用は乗用車4000台で、競技会場や宿泊施設などを移動する予定だ。

もしも何も対策をしなかった場合、鉄道の輸送客は通勤ラッシュの時間帯に1割増、高速道路の混雑は現在の2倍になると予想。
通常の経済活動への影響が懸念されることから、東京都と2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は現在、大規模な交通輸送計画を検討。
東京地下鉄株式会社(東京メトロ)でも増発や駅構内のセキュリティ強化など、五輪に向けた取り組みが始まっている。

●物流圧迫するネット通販「クリックしないでとは言えないが……」

これまでの五輪ではあまり発生していなかった問題もある。ネット通販だ。

「本当にお願いしたいところは、ネット通販がかなり物量を増やしています。
個人の消費者行動なので、『クリックしないでください』とは言えないのですが、たとえば大会期間の前に必要なものを納めていただくき、
不要不急のものは大会後に注文していただくなど、みなさまにご協力いただければと思います」。現在、大手通販会社にも協力を依頼しているという。

2012年のロンドン五輪では、交通輸送マネジメントの成功が大会運営の高評価につながったとされる。
「ロンドン大会では、日程ごとに鉄道駅の混雑予想を発信していました。現在もそれはレガシーとして受け継がれています。
東京大会でも、混雑予想などの情報を提供していきたいと思います」と松本課長は語った。

https://www.oricon.co.jp/article/496457/