死者5人、行方不明6人にのぼった広島県東広島市では7日朝、西条町下三永しもみなが地区で、
山肌が中腹から300メートル下まで崩れ、4人暮らしの民家をのみ込んだ。
自力で逃げ出した住人の木和田晃さん(46)は、取り残された両親と妹の救出活動を見守ったが、
正午前、70歳代の母親ちず子さんと40歳代の妹洋子さんが相次いで遺体で見つかった。
木和田さんによると、木造2階建ての自宅が土砂に襲われたのは、1階で寝ていた7日午前6時過ぎ。
「ガッシャーン」という大きな音で跳び起きて外へ出ると、両親と妹がいた離れは跡形もなくなっていた。
約1時間後、自衛隊員と警察官ら計70人が重機3台を使って救助活動を始めたが、土砂や流木は2?3メートルも積もり、時間だけが過ぎた。
「何とか助かってくれ」。木和田さんはそばでずっと祈り続けたが、母親と妹がブルーシートに覆われて運び出された。
夜になっても父親は見つかっていない。木和田さんは「なぜ、こんなことになったのか」とうつむいた。
土砂崩れで押しつぶされた住宅に一時、一家4人が閉じ込められた東広島市安芸津町木谷では、
発生から14時間後の7日昼、一家の40歳代の長男が消防隊員に助け出された。
70歳代の父親と次男、祖母の3人が取り残され、自衛隊が救助を担うことになった。
3人は、消防隊員らの呼びかけに「大丈夫」と応じるなどしながら救助を待ち、
父親は約25時間ぶりに、祖母も約26時間ぶりに助け出された。
次男も救出される見通しで、発生当初に避難して無事だった母親(65)は「奇跡です」と喜んだ。
つぶれた住宅、26時間ぶり女性救出「奇跡です」
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0708/ym_180708_4059345114.html
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