★7日、共産党委員長・志位和夫は会見で党機関紙「しんぶん赤旗」の電子版を7月2日から発行すると発表した。
1928年創刊の日本最大の党機関紙にも電子化の波が押し寄せたといえるが、
志位は「しんぶん赤旗が基本で、より多方面の方、新聞が配達されにくい方などに読んでいただきたい。
電車の中で赤旗を広げて読むのに抵抗があっても、スマホやタブレットだったら読めるという人に届けたい」とアピールした。

 ★同時に「今後も部数増に重点を置きたい」というが、現在同紙の部数は日曜版含み113万部。
17年1月公表した数字だが一般紙の部数激減の波は党機関紙にも及んでいるはずだ。
「それでなくとも赤旗は党員が配達するがその減少と高齢化が悩みの種」(党関係者)とも言われる。
また値段も月決め3497円となかなか立派な値段だ。電子版も同額、紙との併読割引や廉価版の運用はない。
党にとっては組織維持と活動率の向上に欠かせない機関紙活動という考え方だろうが、生活の中での負担は重い。

 ★同党は今年1月からインターネットやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用した「JCP(日本共産党)サポーター」制度を導入。
こちらもネット社会の対応と気軽さで党へのハードルを下げることが目的。
若者や無党派層への浸透を図るが、「どこも同じだが来年の統一地方選挙や参院選が近づかないと、盛り上がるほどの勢いは出てこない」(他党のネット担当者)。
ここでは党費は取らないが寄付は受け付けている。
ネットへの対応はいずれも党員拡大とともに無党派層への浸透だ。そこに柔軟さがあるかが問われる。
来週11日には組織・党活動の対策が討議されるであろう第4回中央委員会総会(4中総)が党本部で開かれる。暗闇を照らす赤旗の役割を議論してもらいたい。

電子化進む「しんぶん赤旗」の悩み/政界地獄
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201806090000167.html