『メディアは死んでいた 検証 北朝鮮拉致報道』 拉致未解決は誰の責任か


「日本海の方で変なことが起きている」

 小耳にはさんだつぶやきから阿部記者は動き始めた。本書は一人の社会部記者の事実を
探り当てようとする、記者として最も本質的かつ真っ当な取材の記録である。

突然消えたアベックの事例を探しに行った新潟では見えない壁に阻まれた。

ついに阿部氏の取材が「産経新聞」の大スクープとなって報じられた1980年1月、すべての
他社と専門家がこれを無視した。
その中でただ一人反応したのが横田早紀江さんだった。

 国民を守るという国家の最重要の責任を、わが国は果たせてこなかった。
防げたはずの第二、第三の拉致も防げなかった。なぜか。
政府とともに、「死んでいた」メディアに大きな責任がある。

 とりわけ拉致を密出国と報じるなど、産経の対極を行った朝日新聞はひどく死んでいた。
彼らは「モリカケ問題」で今も「死んでいる」と思う。

http://www.sankei.com/life/news/180610/lif1806100019-n1.html