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福岡市の「アゴーラ福岡山の上ホテル&スパ」で指し継がれていた第76期将棋名人戦七番勝負第4局
(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、九州電力、QTnet協力)は
20日午後6時41分、佐藤天彦名人(30)が挑戦者の羽生善治竜王(47)に79手で勝ち、シリーズ成績を2勝2敗とした。
佐藤名人が中盤から終始優勢に進め、挑戦者に粘る余地を与えなかった。

 名人の先手で横歩取りの最新形に進んだ1日目は、名人が▲2三歩(31手目)としたところから未知の局面になった。
封じ手の▲5六角(47手目)から始まった2日目は、名人が飛車角でにらみを利かせつつ、じっくり指そうとするのに対し、挑戦者は金を繰り出して圧力をかけた。

 名人は自陣を整えつつ、左右の桂馬を跳ねて攻撃態勢をつくり、満を持して反撃。挑戦者も中空に攻防の飛車を打つなどして粘ろうとしたが、最後は名人が押し切った。
終了図で△6二銀と角を取ると▲8二飛成と竜を作られ、後手側は攻防ともに見込みがない。