(前略)

生まれつき男性ホルモン値が高いアンドロゲン過剰症の女子選手への対抗措置として、IAAFは先日、今年11月1日から導入する新たな規則を公表した。
対象選手は同値のレベルを下げるための薬を服用した場合のみ、競技に出場できることになっている。

(中略)

この問題では女子800メートルで通算2度の五輪金メダルに輝いたキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)が、
アンドロゲン過剰症の影響から飛び抜けた身体能力を持っているとして、競技の公平性と生まれつきこの体質である女性の権利をめぐり、
これまで何度も議論の対象となってきた。南アフリカ陸上連盟(ASA)は3日、この規則について「ねじ曲がっている」と主張し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する意向を示した。

(中略)

ステファニディは「彼女のせいではない」とすると、「このスポーツを広めたり、資金やスポンサーを増やしたりするためにもっとエネルギーを費やしてほしいです。
特定の大会や、テストステロン値が基準より高い選手のせいで、1位の代わりに2位になってしまった選手を支援するのではなく」と強調した。

「確かに問題はいくつかあるけれど、私には批判できません。彼ら(IAAF)は公平性を追求しているけれど、公平かそうでないかは、どこを基準にするのですか?
ソーシャルメディアで言われているように、私は現役選手の中でも身長が低い方です。
そういう私たちはどうすれば?身長と棒高跳びに関連性があるのは確かなので、公平にするためには全員の手足を同じ長さに切り落とすのでしょうか?」

「このような規則を導入するならば、全種目を対象にするべきです。
ほんの一部の競技だけに適用するのは、とにかくおかしい。このような規則を作るなら、全部を対象にした方が良いでしょう。
棒高跳びや走り高跳びにそういう選手がいたら、来年からは私たちにも適用されるのですか?」

(後略)

http://www.afpbb.com/articles/-/3173437