誤認逮捕により刑務所で21年過ごした、米メリーランド州ボルチモアに住むジェイムス・オーウェンスさんは裁判所のミスに対する賠償金900万ドル(約9.8億円)を手に入れるチャンスがある。
英紙デイリー・メールが報じた。
オーウェンスさんは1987年、当時女子大学生だったコリン・ウィラーさんを暴行して殺害したとして終身刑を言い渡された。
警察は、オーウェンスさんの知人であるジェイムス・トンプソンさんの証言以外に決定的な証拠がなかった。
ウィラーさんを殺害した際に使われたというナイフと、ナイフを包んでいた血まみれのショートパンツが警察に提出された。トンプソンさんの証言は混乱しており、警察は彼を共犯だとみなして刑務所に送った。
20年後にDNA検査が行われた結果、両者の容疑が晴れた。オーウェンスさんは2008年に出所。トンプソンさんは偽証罪で有罪判決を受けたが、誤認逮捕により刑務所にいた期間を考慮して出所した。
ボルティモア当局がオーウェンスの有利になるように賠償金の問題を解決すれば、裁判上のミスに対する刑法史上最高額の賠償金の1例となる。

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