天王星は腐った卵の臭い? 謎だった雲の組成を解明 - NASAなど

太陽系第7惑星の天王星は、腐った卵のような臭いがするのかもしれない――。

米国航空宇宙局(NASA)などが参加する国際研究チームは2018年4月24日、天王星の雲の上部に、
硫化水素が含まれていることを発見したと発表した。論文は『Nature Astronomy』誌の4月23日号に掲載された。

天王星の雲の組成は、これまで完全には判明しておらず、長年の謎だった。

研究チームは、硫化水素は海王星にもあると考えているが、一方で木星や土星といった他のガス惑星では
観測されておらず、それぞれの惑星の誕生と進化の歴史の研究にも役立つ発見だとしている。

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マウナケア山にある望遠鏡で観測

英国オックスフォード大学のPatrick Irwin氏を中心とする国際研究チームは今回、ハワイのマウナケア山にある、
ジェミニ天文台のジェミニ北望遠鏡を使って観測。天王星の雲で反射した太陽の光を、望遠鏡がもつ近赤外線域を
観測できる装置(NIFS)で分析した。

このNIFSという装置は、もともと銀河系中心部にある巨大なブラックホールや、その周辺を観測するために開発された
もので、それが天王星の観測に応用された。

そしてその結果、天王星の雲の上部に、硫化水素が含まれているという証拠を発見したという。

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太陽系の誕生と進化の歴史の研究にも役立つ発見

研究チームはまた、天王星に似た惑星である海王星の雲にも、硫化水素が含まれていると考えている。
ただ、天王星より太陽に近いガス惑星である木星と土星では、これまで硫化水素は観測されていない一方で、
アンモニアが観測されている。この違いは、それぞれの惑星の誕生と進化の歴史に関係していると考えられている。

ちなみに硫化水素というと、腐った卵や温泉地、温泉卵から臭う、あのつんと鼻をつく刺激臭でおなじみである。
もし将来、人類が天王星を訪れることになっても、ちょっと近づきたくない。

もっともOrton氏によると「天王星の大気は水素、ヘリウム、メタンが大部分を占めており、気温もマイナス200度しか
ありません。臭いを嗅ぐ前に大変なことになるでしょう」と語る。

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