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ここからは一気呵成に進む。

翌日にランチに誘われたが、免許証のコピーをとられる。
次の日には「二千五百万円のマンション(オカベ売主)を押さえた」と連絡し、保険証のコピーをファックスしてくれと言われる。
興味があると漏らしてから僅か二日で物件を選定する早業だ。

原告は、当初の話より一千万円も高い物件であること、余にも急に話が進むので、購入を考え直したいと澤田に言うが「既に会社が動いているから今更止められない。信じてくれと」いう。

澤田はここで「会社同僚の主催パーティーがあるから同伴して欲しい」と誘い、嬉しさの余りいいなりとなる。
それからの数日は、給与証明や納税証明証など、いわれるがままに手渡す。
パーティー出席のカップルは殆どが敬語で会話しており、今に思うと顧客を繋ぎとめる会社業務だったと思えたという。

パーティー翌日、新宿エルタワービル内の喫茶店で契約。
ここでオカベの社員と初めて会う。

オカベは宅建業者であるが、事務所を使用せず喫茶店で契約。
当日は祝日の振替休日だった。
興味があるといった日から九日後にはオカベと不動産売買契約を結び、十万円の手付け金を現金で支払う。

http://keiten.net/paper/2510/189-3.htm