アメリカのトランプ大統領は、知的財産の侵害をめぐる制裁措置に対する中国側の報復措置の
検討を受けて、関税を課す対象となる輸入品の額を原案で示した500億ドルからさらに
1000億ドル増やすかどうか検討するよう指示しました。これについて中国商務省の
高峰報道官は、国営の中国中央テレビを通じて、新たな対抗措置をとる考えを示しました。

この中で高報道官は、「われわれは貿易戦争を望まないが、恐れもしない」として従来の
立場を強調したうえで、「もしアメリカが中国と国際社会の反対を無視し、一国主義と
保護貿易主義を堅持するならば、中国は最後までつきあい、いかなる代償も惜しまず、
断固として反撃する。また、新たな総合的対抗措置をとり、国家と人民の利益を
断固として守る」と述べて、中国側も新たな対抗措置をとる考えを示しました。

そのうえで、「今回の経済と貿易の衝突は、アメリカ側がしかけたものだ。本質は
グローバルな多国間主義と自由貿易に対するアメリカの一国主義と保護主義による挑発だ。
中国は改革開放の拡大を続け、多国間の貿易体制を守り、グローバルな貿易と投資の
自由化を推し進める」と主張し、アメリカの一連の対応を厳しく批判しました。

また、中国外務省の陸慷報道官も中国中央テレビを通じて同じコメントを発表し、
アメリカに対して激しく反発しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180406/k10011393401000.html