森卓「外国人労働者受け入れは新自由主義者のわがまま」
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/25/index2.html
〜得をするのは受け入れ企業、コストをかぶるのは国民全体〜

外国人労働者のメリットというのは、雇った企業のみに現れる。
ところが、そのコストは長期間にわたって全国民にはねかえってくるのだ。
たとえば、小学校の教育一つとっても、外国人の生徒がいれば、コストは10倍はかかるだろう。
外国人労働者本人も失業を頻繁に繰り返すことが予想され、失業保険のコストがかかる。
公的な住宅費もかかるし、市役所のパンフレットも各国語で書くためにコストがかかる。
そして、そうしたコストは雇った企業ではなくて、何の関係もない国民にかかってくるのだ。


内田樹
https://gqjapan.jp/culture/column/20150126/the-professor-speaks-3
例えば、経済成長期にブラジルからの移民労働者を受け入れた地方自治体では学
校教育の現場がさまざまな負担を抱え込んでいる。移民の子どもたちは日本の公
立学校に来るけれども、家庭内言語はポルトガル語ですから、日本語があまりで
きない。子どもに通訳をつけたり、日本語の補習をしないとふだんの授業が成り
立たない。そのための教育コストを移民賛成派の方々は負担する気があるのか。
ないでしょう。移民労働者がもたらす収益は自社のものだが、彼らを社会的に定
着させるためのコストは税金から出せばいいと思っている。