キリスト教ペンテコステ派の巨大教会ヒルソング教会を通じて信仰心を再燃させたビーバーは、キリスト教のメッセージを込めた曲を製作中だと言われている。
「これまで作った曲には、愛と贖罪の重要テーマが含まれている」と同紙は伝えた。「一部のファンは確実にびっくりするはずだ」。
サン紙の記事には前提があるようだ。つまり、宗教的なテーマのポップソングは自動的にひどい出来になる、あるいは少なくともヒットチャートに
は合わないという前提だ。キリスト教的に言えば、悪魔の方がヒットを飛ばしやすいと。
しかし、ラッパーのストームジーによる「Blinded By Your Grace」(「おお、私の神よ、私の仕える神よ」)からレゲエアーティストのボブ・マー
リーが歌った「One Love」(「主に感謝と賛美を、そうすれば大丈夫」)まで、主要なアーティストが信仰を素晴らしいポップソングにしている例は山ほどある。
そこで、あなたがたぶん気づいていない、神学的なテーマを持った5つの曲を紹介しよう。
1) レニー・クラヴィッツ - 自由への疾走(原題:Are You Gonna Go My Way)
ロック界で最も強烈なリフの1つが、救世主的存在が弟子を集めるという内容の歌詞と結びついている。
「俺は選ばれし者、唯一の人間」。ロックスターのクラヴィッツは歌う。「だが本当に知りたいのは/お前も俺の道を行くのかってことだ」。
一瞬の閃光(せんこう)のようなひらめきから、この曲は生まれた。クラヴィッツはこの曲の歌詞を、茶色い紙袋に走り書いたと振り返る。
だが、この曲はクラヴィッツの日々の信仰を反映したものだ。
クラヴィッツの背中には、「私の心は神のもの」と書かれたタトゥーがある。そして彼は、キリストのことを「究極のロックスター」と呼んだこともある。
2) キャンディ・ステイトン - You Got The Love
ディスコの女王、キャンディ・ステイトンの「You Got The Love」は、彼女が現世的な音楽に背を向け、教会にその身を捧げるようになった後、1980年代に録音された。
実に奇妙な話だが、この曲が一番最初に世に出たのは、世界で一番太った人が減量しようとするビデオだった。
この曲がついに有名になったのは、ダンス音楽アーティストのザ・ソースが1991年に発表したリミックス版を通じてだ。
国内各地のレイブ(ダンス・イベント)で、「我が救世主の愛は真実」といった歌詞が響き渡った。
この曲の成功が、ステイトンのキャリア再評価を促した。
「この曲はとても感動的な曲で、私に再考を促してくれた」とステイトンはガーディアン紙に語った。
「教会にいる人たちはよく、世俗音楽は悪魔の音楽だと言っていたけれども、それは違うと気づいた」。
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-43565629