韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は26日、訪問中のアラブ首長国連邦(UAE)で、韓国が外国で初めて建設を請け
負ったバラカ原子力発電所の完工式に出席した。文氏は祝賀行事で「韓国は原発技術を輸入した時代から輸出する時代へと
発展した」と述べ、外国での原発建設に力を入れる方針
を示した。
緩やかな「脱原発」をめざす文政権は昨年10月、国内に24基ある原発を、再生可能エネルギーの拡大などで2038
年に14基へ段階的に減らすと発表。一方で、原発関連企業の雇用と技術を守るため「原発輸出」は続けるとしていた。
バラカ原発は李明博(イミョンバク)政権時代の2009年、日米の企業連合などに競り勝って韓国企業連合が受注。
今年末に稼働すればアラブ諸国初の原発になる。
UAEは脱石油を見据えてエネルギーの多角化を目指している。文氏は現地での会合で「両国が原発分野で手を取り合い、
第三国への共同進出を模索する」と述べ、豊富な資金力を持つUAEとの連携に言及した。韓国はサウジアラビアや英国、チェコでも原発受注をめざしている。(ソウル=武田肇)
https://www.asahi.com/articles/ASL3W5640L3WUHBI00Z.html