新年早々にNASAが公開した写真を見た宇宙生物学者が「火星に生物の痕跡がある」と発言している。そして火星に生物がいた証拠の数々をこれまでNASAが隠蔽してきた点について痛烈に批判しているのだ。
■宇宙生物学者「オルドビス紀に類することが火星にもあった」
トカナでもお伝えしたが、年明けの1月4日にNASAの火星探査車・キュリオシティの公式Twitterアカウントに投稿された火星の奇妙な岩をとらえた写真が話題を呼んだ。
ひび割れた岩の表面に、細長い棒状のねじれ曲がった物体が確認できるのだ。棒の長さは6ミリほどだというが、クネクネした異様なねじれ具合が周囲の岩から浮き上がって見える。
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画像は「@MarsCuriosity」より
かつて英・バッキンガム大学宇宙生物学研究センターに所属していた宇宙生物学者のバリー・ディグレゴリオ氏は、この岩は痕跡化石であり、
かつて火星に生物が存在していた証拠を示すものであると言及している。痕跡化石(trace fossil)とは生物そのものの化石ではなく、
生物が活動した痕跡が残された化石である。ディグレゴリオ氏は何らかの“ソフトな体の生物”が、かつて火星に存在していたと主張しているのだ。
地球のオルドビス紀(約4億8830万年前〜約4億4370万年前)の痕跡化石との類似性を指摘している。
「この写真の岩は私が研究したことのあるオルドビス紀の痕跡化石にきわめてよく似ています。もしこれが痕跡化石でないとするなら、
NASAはいったいどんな説明をするというのでしょうか」(バリー・ディグレゴリオ氏)
オルドビス紀末期には大量絶滅が起こったとされ、今日には存在しない軟体動物や節足動物、半索動物が栄えていて化石にその痕跡を残している。
NASAはこの岩についての公式の説明は行っていないようだが、火星で散見される真ん丸いボール状の石と同様に、
この岩も長い年月をかけて“結晶化”したものであると説明するのではないかと見られている。
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「Daily Star」の記事より
「画像をよく見てみると、この曲がりくねった棒は外部からくっつけられたものではなく台座の岩から“生えて”いるものであることがわかります。
これは痕跡化石の特徴です。これが結晶だというのは納得できません。結晶はねじれ曲がったり枝分かれしたりはしないのです。
大量絶滅が起こったオルドビス紀に類することが火星にもあったのではないかと考えられます」(バリー・ディグレゴリオ氏)
火星で生物の大量絶滅があったとすればその原因は何だったのだろうか。そして現在の火星には生物はまったくいないのだろうか。
http://tocana.jp/2018/03/post_16232_entry.html