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 三瓶山(大田市三瓶町)の山頂で日の出を見ながらパンやコーヒーを楽しむイベント「天空の朝ごはん」が、国の「地域産業資源活用事業計画」の支援事業に認定された。
三瓶山での天空の朝ごはんを企画した国民宿舎「さんべ荘」の長尾純フロント課長(37)は「三瓶でもできることを楽しみながら取り組んできたことが評価されてうれしい」と話した。【関谷徳】


 経済産業省中国経済産業局から9日に認定書が交付された。認定を受けると、販路拡大に対する補助金への応募や政府系金融機関の低利融資を受けられるようになる。
さんべ荘を運営する「さんべ開発公社」は、国からの支援を活用して山頂でのヨガ教室、写真教室などの関連イベントにも取り組んでいく予定だ。

 県内からは、他に松江観光協会の「城下町松江の茶の湯文化薫(かお)る観光ツーリズム」など2件も認定を受けた。

 天空の朝ごはんは、普段見られない景色を眺め、参加しなければ体感できない感動が特性の着地型観光商品。
三瓶山は1960年代は全国的なレジャーブームもあり、多くの観光客でにぎわった。イベントは、既存の観光用リフトを特別に早朝運行し、新たな観光客を取り込んでいる。

 2016年7月から、これまでに12回開催し、世界遺産・石見銀山遺跡がある大田市大森町のパン店やカフェの協力を得て、延べ約500人が参加した。地元の食材を使ったメニューが並ぶ朝食が話題を呼び、県外からも参加者を集めている。

 イベントは、辺りが真っ暗なうちに、特別運行する三瓶山のリフトで、太平山(854メートル)山頂へ向かう。空が白み始めるころ、オレンジ色の朝焼けが夜明けを告げ、雲海も広がる。参加者の約7割が女性で、リピーター率は約40%を占める。

 今年初めての天空の朝ごはんは4月11日に開催する。午前4時40分に、三瓶山東の原の三瓶観光リフト乗り場に集合。参加料金(リフト代別途670円)は、2000円(小学生1500円、3歳以上の未就学児500円)。定員は50人で先着順。

 問い合わせは、さんべ荘(0854・83・2011)。