ニューヨーク(CNNMoney) 政情混乱や深刻な経済危機に直面する南米ベネズエラの今年1月の原油生産量が日量160万バレルと前年同月比で20%減を記録した。
同国が加盟する石油輸出国機構(OPEC)が月報で報告した。
エネルギー関連分野の情報提供企業「S&Pグローバル・プラッツ」によると、2003年の石油業界スト時を除けば、過去約30年で最低水準。昨年12月は日量170万バレルだった。
ベネズエラは世界有数の産油国で、埋蔵量では世界1位とされる。ただ、汚職問題、生産設備の老朽化や膨大な債務などの影響で産油量は減少基調を続けている。
原油は同国輸出額の約95%を占める圧倒的な外貨の獲得源。経済危機に歯止めがかからず国民は日常必需品や医薬品不足などの生活難にあえぎ続けている。
反米左派路線を唱え、国会の無力化や野党締め付けなどの強権統治を進めるベネズエラのマドゥロ大統領は今年4月に大統領選を予定している。
権力固めを狙っているとみられ、同国の政治危機に打開の糸口は見えていない。

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