ライトさんから一貫して、鳥屋家は成績が優秀だった。
息子と孫が揃って慶応というのは相当なものだ。多可三さんも晴れがましかったに違いない。
だが、多可三さんの友人は、「暴力的な同級生」という印象が強いと明かす。
「私が知る高校時代の多可三くんは、端的に言えば乱暴な男でした。
同級生の頭をヘッドロックしたり、あちこちでケンカをしていたという記憶があります。
自分の父親が漫才師だったことに強烈なコンプレックスがあったようで、コロムビア・ライトさんのことをからかわれると
見境なく暴力を振るっていました」

ライトさんは愛煙家として知られ、最高で1日に100本近く吸っていたという。
そのために喉頭がんを罹患し、声帯を摘出する。手術後、食道を震動させる発声法を会得し、お笑いの仕事も続け
がん撲滅や禁煙を訴える講演活動にも力を入れた。

そしてインターネットに多可三さんの名前を入力すると、禁煙団体の活動を熱心に続けていたことが分かる。
父親の意志を継いだのだ。高校生の時は複雑な感情を持っていたかもしれないが
最終的には尊敬の念を持っていたに違いない。

今回の殺人事件も経緯を見るに、智成容疑者が父親に複雑な感情を持っていたのは明らかだろう。
祖父と父親は時間が解決したようだが、父と息子は最悪の結果に終わってしまった。


だそうでちゅわ