新幹線開業でホテル激戦区に、宿泊客「争奪戦」
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金沢市中心部でホテルの開業や建設が相次ぎ、宿泊客の「争奪戦」が熱を帯びている。
2015年の北陸新幹線の金沢開業を機に、急増した観光客を呼び込む動きで、
17年だけで6軒が開業した。20年までに開業予定のホテルを含めると、18軒に上る。
各ホテルは「金沢らしさ」をアピールして、他にない個性や特徴を前面に出し始めている。(中略)

◆客室稼働率の低下懸念…日本政策投資銀が試算
日本政策投資銀行北陸支店(金沢市)の調査では、北陸新幹線開業に伴い、
2013年以降に開業したか、開業予定のホテルは25軒。
このうち17〜20年に開業・開業予定の18軒の総投資額は、約370億円に上ると試算する。
ホテルへの投資が活発になった背景には、〈1〉新幹線開業前の投資の抑制
〈2〉開業後の観光客の増加〈3〉金融機関だった一等地の売却・賃借――があるという。

ただ、ホテルの増加で、客室の稼働率の低下が懸念される。
試算では、金沢を訪れる観光客数は21年に345万人に増える。17年に75%だった
客室稼働率は21年に69%に減り、「新幹線開業前の水準に戻る」と見込む。
同支店は「ホテルの大きな存在感を生かし、1階にカフェやレストランを置いて
宿泊客以外の住民にも開放するなどの工夫が必要」と指摘している。