飛騨市神岡町にあるニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」のジグソーパズルが人気を呼んでいる。
パズルの難しさがツイッターなどで話題となり、十月下旬の発売以降、名古屋市内の販売店などでは完売が相次ぐ。地元の飛騨市は、ふるさと納税の返礼品として扱い始めた。

 スーパーカミオカンデは、研究者がノーベル物理学賞を受賞したことで知られる。パズルは観測装置を運営する東京大宇宙線研究所(千葉県柏市)が作った。
完成すると縦二十六センチ、横三十八センチの大きさ。三百ピースと多くないが、同じ図柄のセンサーが一面に並んでいるため、かなり難しい。

 東急ハンズ名古屋店(名古屋市中村区)では、入荷しても即日完売が続き、これまでに約五百個が売れた。子どもやクリスマス用の贈り物として人気という。
店の担当者は「パズルは人気商品でも一日に二、三個売れればいい方。異例のことで驚いた」と話す。

 ほかに名古屋市科学館(同市中区)や道の駅スカイドーム神岡(飛騨市神岡町)、東大の本郷キャンパス(東京都文京区)と柏キャンパス(柏市)で販売しているが、いずれも入荷待ちだという。

 飛騨市は先月中旬からふるさと納税の返礼品に採用。一万円の寄付でパズルが届き、三割は同研究所の若手支援基金に充てられる。十八日現在、百六件の申し込みがあった。

 パズルを企画した同研究所の福田大展(ひろのぶ)さん(34)は「これだけの反響は全く予想していなかった。装置の美しさも人気の要因ではないか。
これをきっかけに研究を知ってもらえるとありがたい」と話している。

 パズルは千五百円(税込み)で、売り上げの一部は研究所の運営資金に活用する。次回は、クリスマス前に発送できる見込み。

難解さ話題、完売続出 カミオカンデのパズル
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20171219/CK2017121902000034.html
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