中国とインドに接するネパールで議会選挙が行われ、中国寄りとされる左派政党の連合が、過半数の議席を獲得する見通しとなりました。
ネパールの新政権が中国との関係を深めていけば、インドが反発することも予想されます。

ネパールでは、王制の廃止に伴っておととし制定された新しい憲法の下で初めてとなる議会選挙が、先月26日と今月7日の2回に分けて行われました。

このうち小選挙区の開票結果が13日に発表され、いずれも左派の「統一共産党」と「ネパール共産党毛沢東主義派」の連合が、定数165のうち合わせて116議席を獲得し、与党の「ネパール会議派」は23議席にとどまりました。

残る110議席の比例代表の結果は、まだ明らかになっていませんが、左派2党が優勢で、全体で過半数を獲得する見通しです。

中国とインドに接するネパールでは、歴史的に関係の深いインドが影響力を発揮してきましたが、最近は、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて、インフラ整備を支援するなど急速に存在感を高めています。

左派2党はいずれも中国寄りとされていて、来月にも発足する新政権が中国との関係を深めていけば、インドが反発することも予想されます。

一方ネパールでは、おととし4月およそ9000人が死亡する大地震が起きましたが、復興が大きく遅れていて、新政権が、指導力を発揮して復興を加速することができるかも焦点となっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171213/k10011257891000.html
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