輸入車など高いエンジン出力での走行に必要なハイオクガソリンの需要が減っている。エンジン技術の進歩で国内自動車メーカーは
ハイオク指定車の生産を減らしている。レギュラーガソリンに比べ1リットル10円程度高いことも消費者離れにつながっている。
販売シェアも過去最低まで落ち込み、市場での存在感は薄くなるばかりだ。

「ハイオクを入れる車は1日営業して20台に1台くらいがいいところだ」――。埼玉県内の給油所経営者はぼやく。経済産業省によると
ハイオクガソリンの2016年の国内販売量は700万キロリットルと、07年(1千万キロリットル)から3割減った。

レギュラーガソリンは5916万キロリットルと、0.6%減にとどまる。ガソリン販売全体に占める割合は17年1〜9月の平均で10.3%。
07年に比べ4.6ポイント下がり、過去最低水準で推移する。

自動車エンジンの性能向上でノッキングが起こりにくくなった。トヨタ自動車は「近年はレギュラーガソリンでも走るように改良している」と説明する。
現在トヨタで燃料にハイオクガソリンを指定している車は「ランドクルーザー」など全体の2割程度まで減った。ホンダも国内で販売している
ハイオク指定車はハッチバックタイプの「シビック」など4車種で、全体の1割にすぎない。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO24504990R11C17A2QM8000/
https://www.nikkei.com/content/pic/20171212/96959999889DE0E6E7E2E6EBEBE2E3E3E3E0E0E2E3E5839FEAE2E2E2-DSKKZO2450501011122017QM8000-PB1-2.jpg
https://www.nikkei.com/content/pic/20171212/96959999889DE0E6E7E2E6EBEBE2E3E3E3E0E0E2E3E5839FEAE2E2E2-DSKKZO2450500011122017QM8000-PB1-2.jpg