ノーベル平和賞の受賞者の国際NGO ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンのメンバーや、活動をともにしてきた被爆者 サーロー節子さんが授賞式を翌日に控え、ノルウェーの首都オスロで記者会見し、
サーローさんは「緊張が高まる中でも核兵器を絶対に使ってはいけない」と訴えました。

核兵器禁止条約の採択に貢献し、ことしのノーベル平和賞を受賞するICANのベアトリス・フィン事務局長と、ICANとともに活動してきたカナダ在住の広島の被爆者 サーロー節子さんらは9日にオスロ市内で記者会見を行いました。

会見でフィン事務局長は「核兵器の廃絶だけが脅威をなくす唯一の方法だ。各国のリーダーに無差別な破壊をもたらす違法な兵器に頼らず、条約に署名するよう呼びかけていきたい」と述べ、今後も活動を強める決意を示しました。

一方、13歳のときに被爆し、親族8人を亡くしたサーロー節子さんは「核兵器が使われると、極めて多くの人々が亡くなる。絶対に使ってはいけない」と述べ、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり、緊張が高まる中でも国際社会が問題を外交で解決するよう訴えました。
サーローさんはまた、核兵器禁止条約に対し唯一の被爆国の日本が反対していることについて、「条約を進めてきた側の話を聞かないのは傲慢なやり方だ。平和国家であるといいながら一貫性が欠けている」と批判しました。

10日の授賞式でサーローさんは、フィン事務局長とともに演説を行います。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171210/k10011253161000.html
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