急増する金の密輸に歯止めをかけるため、財務省は、罰金の上限をいまの1千万円から、密輸した金の価格の5倍に引き上げる。来年の通常国会に関連法の改正案を提出し、来年3月以降の実施をめざす。

 金価格は現在、1キロ500万円ほど。現在の罰金の上限では大量に密輸する組織犯などへの抑止効果が不十分なため、大幅な引き上げを検討していた。

 本来、金を輸入する際には税関で消費税を納める必要があるが、この申告をしないで密輸し、日本国内で売れば消費税分が利益となる。
このため、消費税がない香港などからの密輸が、消費税率が8%に上がった2014年から急増。今年6月までの1年間の金密輸事件は、
前年比1・6倍の467件、脱税額も1・4倍の約8億7千万円と、いずれも過去最悪だった。(栗林史子)

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