日本を代表する名門ものづくり企業で信じがたい不祥事が続く。

性能データ改竄問題が次々と明るみに出ている神戸製鋼所が20日、不正に関する社内調査への妨害行為が
あったことなどを発表した。同社が金曜夜に不祥事会見を開くのは2週連続。前日夜には、完成車両の無資格検査が
行われていた日産自動車が、問題の発覚後も同様の違法行為を続けていたと発表したばかりだ。不祥事会見の
オンパレードに、詰めかけた報道陣約200人にはうんざりした表情が目立ち、質疑応答でも「調査中」「確認中」とする
答えの繰り返しにいらだちの声も上がった。

この日、会見で説明に立ったのは梅原尚人副社長と山本浩司常務執行役員、勝川四志彦常務執行役員の3人。
トップの川崎博也会長兼社長は体調を崩したという。質疑応答での主なやり取りは次の通り。

−−妨害行為について、隠蔽の手法は

梅原副社長「過去1年の出荷製品について、顧客要求を満足していない製品がどれだけあったか自主点検している。
検査の実績データと検査証明書を突き合わせる点検をしているが、不適合なのに『不適合ではない』との報告が
上がってきた。管理職を含む複数名が関与している。昨夜に把握して調査を始めたが、妨害行為の時期や手法に
ついてはまだ調査し切れていない」

「8月に判明したのはアルミ・銅部門の一部で行われた不正。その後、アルミ・銅部門すべて、さらに別部門に範囲を
広げて9〜10月に調査を行っている。その際に見つかった不正を報告せず、隠していた」

−−妨害行為は、不正を最初に公表した10月8日以降か

梅原氏「詳細は調査中だが、10月8日以前と以後、両方だ」

−−他の自主点検でも隠蔽行為が行われていた恐れがある

梅原氏「社内点検ではあるが、別部署の人間が点検することで第三者性を加味している。この1件だけですべての
自主点検の有効性が否定されることはないと考えている。ただこうした事があったので、もう少し第三者性、客観性を
担保できる調査を行うために第三者委員会を設ける」

(略)
−−自主検査をすべてやり直すこともありうるか

梅原氏「自主検査ではあるが、他部署の人間が確認するので、一定の客観性が担保される。それなりに有効性は
あると思っているが、長府での隠蔽行為を分析して今後の検査手法を考えたい」

(略)
−−「妨害行為」という用語は、現場に責任を押しつけているように聞こえる

梅原氏「決して押しつける意図はない。隠蔽を行った者は非難されるべきだが、一方でそうした行為を許してしまった
われわれの体制にも問題がなかったのか、しっかり検証したい」

(略)
−−数十年前から不正行為が続いてきた。経営陣が黙認してきたのではないか

梅原氏「工場勤務から役員になるケースもある。現在調査中。外部の法律事務所に委託して調査しており、
その中で明らかになるはずだ」

−−社長は本当に体調不良なのか

同「本当だ。快方に向かっている」

−−あなた方も不正に関わったのではないか

3氏「関わっていない」

http://news.livedoor.com/article/detail/13777192/