「売り手市場が続いてほしい」──20代が希望の党より自民党を支持する理由(抜粋)

なぜ若者は自民党を支持するのか。
実際に若者の声を聞くと、まず聞こえてくるのは経済政策への評価だ。
都内の私立大2年の男子学生(21)はこう語る。
「自分と高校も大学も同じ2歳上の兄がいい会社に就職できているし、サークルの先輩も
就活に成功している人が多い。アベノミクス以降、株高、企業の業績向上、ベースアップが
実現している。このまま今の売り手市場が続いてほしい」
地元の広島県では、叔父が人材派遣会社を経営しているが、安倍政権になって以降、会社の
調子がいいとよく聞く。近所の自動車部品工場でもトラックの行き来が明らかに増えている。
「民主党政権時代は大変だったと聞いています」
地方の国立大3年の女子大生(21)も、今回自民党に投票するという。「政権交代以降、売り手
市場になっていて、先輩たちの就活も安定している。失敗している人はあまり聞いたことがない」
と語るなど、アベノミクスへの評価は高い。
実際、9月29日に発表された平成29年版厚生労働省「労働経済の分析」によると、全ての年代で
失業率は低下傾向にあるが、中でも15〜24歳の若年層の失業率は第2次安倍政権誕生以降、大きく
低下している。

国家を運営する上で安定性はもちろん重要だ。
一般的には「保守」だと表現される自民党だが、若者世代からは違った形に見えている。
読売新聞社と早稲田大学現代政治経済研究所が2017年7〜8月に共同で行った調査結果によると、
40代以下は自民党と日本維新の会を「リベラル」な政党だと捉えており、共産党や公明党を
「保守的」な政党だと捉えている。対して、50代以上は、従来のように、自民党や日本維新の会を
「保守」と捉え、共産党を「リベラル」だと捉えるなど、大きな「断層」が生じている。
国政では自民党が支持を集めているが、同じく「リベラル」政党である日本維新の会も、 多くの
若年層が大阪都構想を支持したように、支持が低いわけではない。その意味で、若者の現状打破の
願望は強く、現時点ではその期待を自民党が集めている。
https://www.businessinsider.jp/post-105617