2024年4月22日 16:47

コミックナタリー編集部

荒木飛呂彦原作によるTVドラマ「岸辺露伴は動かない」新作エピソードとなる第9話「密漁海岸」の放送に先駆けた会見が、本日4月22日に東京・NHK放送センターで実施。
岸辺露伴役の高橋一生、泉京香役の飯豊まりえ、脚本・演出の渡辺一貴、制作統括の土橋圭介氏が登壇した。なおこの記事では放送内容のネタバレを含むため、内容を知りたくない人はご注意を。

「密漁海岸」は、岸辺露伴と泉京香が、料理で体の悪いところを改善させる不思議な力を持ったシェフ・トニオと出会ったことから展開される物語。5月5日13時よりNHK BSP4Kで先行放送されたのち、5月10日22時よりNHK総合で放送される。
本編の試写会が行われたのちに、会見に姿を現した高橋は「作品を見ていただいて、そのまま取材に入るという映画のようなスタイルは初めて。5年の重みを感じます」と挨拶する。
コロナ禍に収録がスタートしたドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズでは、初めてスタッフ・キャストともにマスクを外して収録に挑んだという「密漁海岸」。高橋は「これだけ長く一緒に撮影しているチームの1人ひとりのお顔が見れる中で、その反応を見ながら撮影できるのはうれしい」と感慨深げに語った。

また土橋氏は「『密漁海岸』は原作でも有名で人気のエピソード。初年度からやってほしいという声が多かった」と述べながらも、その内容のから簡単に手をつけられずにいたと明かす。
渡辺監督も「満を持してと言いますが、やりたくても手の届かない存在にようやく手が届いた(笑)」とうれしそうに語り、「4年間の蓄積が出てますし、新しい露伴と京香の一面も見れて、今までの安定感と新しいチャレンジが60分に凝縮されている」と出来栄えに自信を覗かせた。

記者との質疑応答では、まず高橋の体を張った水中での演技に対する質問が飛ぶ。高橋は「肺は浮袋なんだなと実感しました。息を吐ききらないと体が沈んでいかない。
でも吐き切るとカットがかかったあと上がってこれない。でも皆さんには(視聴者)あんまり伝わらないだろうなと思ってます(笑)」と、水中での演技に苦労したと明かす。
そんな高橋の撮影シーンを見学していたという飯豊は「5メートルぐらい潜られてましたよね? 本当に身体能力がすごいですし、皆さんのチームワークを目の当たりにして、いいチームで撮影させてもらったなと思いました」と撮影を振り返った。

本ドラマは、前半に「ジョジョの奇妙な冒険」第4部に登場するトニオのエピソードを展開したうえで、後半に「密漁海岸」を描くという構成になっている。
そんな同作の見どころについて高橋は「『岸辺露伴』の現場ではCGをほとんど使っていません。アナログでどこまでいけるかを追及してますので、そこも見どころになってるんじゃないか」と語る。また飯豊は前半で描かれる第4部のシーンを振り返り、
「トニオの料理を食べて体に変化が起きていくんですけど、かなりトリッキーな動きでしたね(笑)。涙を流すシーンは溺れてしまうかと思うぐらいでした」と、アナログな撮影にこだわったが故の難しさを説明した。

さらに会見には、ゲストとしてトニオ役のAlfredo Chiarenzaも登場。「トニオというキャラクターはマンガでも人気なのでプレッシャーを感じます(笑)。皆さんに気に入ってもらえたらうれしいです」と客席から挨拶をする。
高橋はアルフレッドについて「実直で真面目で役に取り組んでくださって、会った瞬間トニオだと思いました」とコメント。
「日本語も完全に使いこなしてくださってましたし、作品のグレードをあげてくださってる」とアルフレッドのお芝居への取り組みを讃える。飯豊も「トニオの衣装がすごくピッタリで、原作のまま」と絶賛していた。

会見の後半は、渡辺監督の質疑応答を実施。「密漁海岸」というエピソードをドラマ化することについて「1期の頃から『密漁海岸』の名前はあがっていましたが、まだ岸辺露伴を知らない人がいる中で描くにはハイブローなエピソード(笑)」と苦笑いを浮かべながら、
実写ドラマ化するうえでの難しさを語る。しかしこれまでのエピソードを積み重ねてきた結果、今ならできるのではという手応えがチーム全体に生まれたという。
また第4部のエピソードを組み込んだことについては、「『密漁海岸』はトニオの能力を(読者が)わかっているうえの話。単独で描くよりは第4部のエピソードをお借りしたほうがよくなるのではないかと思っていた」と説明した。
     ===== 後略 =====
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