福岡県の私立高校で、悪質ないじめを受けた男子生徒が自殺していたことがわかりました。

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2021年3月、福岡県宗像市にある、東海大学付属福岡高校の2年生だった侑大さん(当時17)が自殺しました。

母親によると、侑大さんは高校入学直後の2019年、入部したばかりの剣道部で上級生からいじめを受けたと訴えました。

当時の顧問が上級生への指導を約束したことなどから、侑大さんはその後も剣道部にとどまりましたが、母親にいじめを訴えてから約1年半後、 自ら命を絶ったということです。

侑大さんの自殺を受け、高校は第三者委員会を設置し、去年9月に報告書がまとまりました。

報告書では、侑大さんが剣道部の複数の上級生から粘着テープで部室の畳に体を貼り付けられ、わいせつな行為を受けたことが明らかにされています。さらに、その様子を撮影した動画がSNSで拡散されていました。

上級生の1人は強制わいせつの疑いで書類送検されたということです。第三者委員会は、あわせて10件の行為を「いじめ」と認定する一方、自殺の直接的な原因は特定できないと結論づけています。

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侑大さんの母親は、NNNの取材に対し「報告書の内容に関しては『素直に納得しました』とは言えない。侑大が自ら命を絶った原因を明らかにしてほしい」と話しています。

その上で、福岡県に対して、学校側とは別に調査を行うよう求めています。高校は20日、記者会見を開いて経緯を説明する予定です。

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日テレNEWS NNN2024年2月19日 21:07
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