山本晋也監督(84)が、1994年(平6)の「第2回欽ちゃんのシネマジャック」以来、約30年ぶりとなる監督作製作に向け、始動する。製作・配給の渋谷プロダクションが5日、発表した。撮影は、今秋から開始するという。

 山本監督は、動画でコメントを発表。「山本晋也でございます。どうも、ご無沙汰しております。何十年かぶりに映画を撮ることになりまして、どういう脚本にしようか、どういう内容にしようか、いろいろ悩んでいるんですけど…いや、見つかったですよ。やっぱり、コロナのパンデミック。これを、テーマにしないわけにはいかないわけです」と、新型コロナウイルスとコロナ禍が映画のテーマになると明らかにした。

 山本監督は映画監督のほか、俳優として映画、ドラマなどに出演するのと並行し、テレビ朝日系「トゥナイト」や同系「ワイド! スクランブル」などの情報、バラエティー番組でコメンテーターを務めてきた。その中で、エイズ(後天性免疫不全症候群)の問題に関心を持ち、1990年(平2)に厚生省(現厚労省)のエイズ撲滅広報委員(エイズ予防財団)に就任。2011年(平23)3月に東日本大震災と福島第1原発事故が発生した際は「ワイド! スクランブル」で、脱原発を訴えていた現れいわ新選組代表の山本太郎氏(48)に密着取材。さらに、ハンセン病への偏見、差別をなくすための啓発活動にも取り組み、15年には日本財団の「THINK NOW ハンセン病」に動画を寄せるなど、社会問題と向き合ってきた。

 製作を始める新作は、コロナを患ったという、うわさを立てられた一軒家を舞台に、集落から孤立し、差別を受ける家族が社会に立ち向かう姿を描く、ヒューマンエンターテインメント映画となる。脚本は、今年の第96回キネマ旬報ベスト・テンで、日本映画監督賞の高橋伴明監督とともに日本映画脚本賞などを受賞した「夜明けまでバス停で」の、梶原阿貴氏が担当する。

 山本監督は「あいつ(コロナ)したたかに生きてますよね。第9波とか10波とかって、どんどん増えていって死なないんだから。こういうヤツをですね、農家の、のんびりした田舎の町に家族がありまして、ポンと入ってきたら、どうなっちゃうか? まぁ、誰でも気にはなると思うのです。そういうことで、そういう映画の内容なんですけど」と作品の概要を説明した。その上で「まぁ、僕のことですから、私の映画作りのテーマは知っているでしょ? 映画では…言わない方がいいのかな…いや、言っちゃおう。早い話が」と口にしつつ、映画のテーマを

 “清く正しくいやらしく”

 と明かした。そして「これをテーマに映画にしますから…面白いですよ」と不敵に笑った。

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