一体、どこまで成長し続けるのか。大谷翔平(エンゼルス)の異能ぶりが話題にならない日はもはやない。

無理もない。今の彼がやってのけているのは、未来永劫に語られるであろう偉業だ。とりわけ打撃面では、打率.307(アメリカン・リーグ3位)、39本塁打(同1位)、81打点(同2位)、OPS1.084(同1位)と三冠王も現実味を帯びる圧巻の成績をマーク。これを投手として9勝(5敗)、WHIP1.07、奪三振率11.64というエース級の働きを見せながらやってのけるのだから話題にならない方が難しい。

 そんなスーパーアスリートの名は“野球不毛の地”にも轟いている。ベルギーの日刊紙『De Morgen』は「すでに多くの人が史上最高の野球選手、あるいは現代で最も万能な選手だと考えている。この日本人は投手としても打者としても優れており、時には同じ試合で同時に活躍する驚くべきこともやってのける」と称えている。

投手と野手をハイレベルな環境下でこなす。いまや当たり前となってしまった感があるが、大谷が日々繰り返しているプレーはやはり異次元である。その事実について「もはやオオタニのやっていることは誰も試そうとすらしないものだ」と強調した『De Morgen』は、こう続けている。

「あの偉大なベーブ・ルースもかつては投打二刀流をやってのけたが、オオタニはもっと上のレベルでそれをこなしている。ゆえに彼は神話上の生き物である『ユニコーン』に例えられるのだ」

 さらに8年連続でポストシーズン進出を逃しているエンゼルスの近年成績をふまえた同紙は大谷の現状を「泥船で異様に美しくはためく旗」と表現。注目される今オフのフリーエージェント後の動向についても言及している。

「オオタニをトレードするという苦渋の決断によって、エンゼルスは再出発する方向に舵を切ることもできたはずだった。しかし、球団はその逆を選んだ。オオタニを残留させ、数人のターゲットを絞った移籍でチームを強化したのだ。

 彼のような選手はおそらく二度と現れない。ゆえに賭ける価値は大いにある。だが、もしもエンゼルスの挑戦的な決断が裏目に出れば、オオタニはおそらくチームを去るだろう。そうなれば、エンゼルスは何も得ぬまま後退する」

 欧州でもその名が話題となる大谷。今後の去就を含めた彼の一挙手一投足には、文字通り世界中が熱視線を送っていると言えそうだ。

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