サッカーW杯開幕直前なのに盛り上がらないワケ…深刻な不人気の根源は会長と監督?
2022.11.11

https://biz-journal.jp/2022/11/post_325986.html

 森保一監督となってから深刻なのが、代表人気の低迷である。停滞した試合展開が続き、エンターテインメント性にも乏しいという批判は、各マスコミでも行われてきた。代表取材を行うスポーツ紙記者は、「田嶋幸三(日本サッカー協会)会長と森保監督の体制が変わらないと、人気回復は厳しい」と語気を強める。

「戦術や育成、長期的な計画など、とにかくノープラン。これに尽きます。サッカーの内容自体にも一貫性がなく、選手たちから不満の声も聞こえてくるほど。私だけではなく、代表を取材する記者たちは同じような考えの者も多い。今の体制を変えないと、W杯はおろか、サッカー人気の低落にも繋がってくるという危機感もあります」

 そんな背景もあって、W杯本大会が本当にこれから始まるのか、現実感に乏しいほど盛り上がりにかけているのだ。その理由を探ると、いくつかの要因がみてとれる。一つは、先述したように、代表のサッカーに面白さがないという点だろう。加えて、古くは三浦知良、中田英寿、本田圭佑のような全国区の知名度を持つ選手が現代表にはいないということである。

「今の代表の面々を見ると、例えば冨安健洋や鎌田大地、遠藤航、伊東純也、三笘薫といった欧州のトップレベルでも活躍する選手が増えて、個々のレベルは高まっています。その半面、選手が“優等生化”しており、本田圭佑のようにビッグマウスで注目を浴びようというようなタイプが減りました。

 メディア的にも、数字をとれる選手が本当にいなくなりました。経歴的には10番を背負う南野拓実がその候補でしょうが、ここ数年の彼のパフォーマンスは、かなり厳しいです。代表でも所属クラブでも明らかに通用しておらず、記者のなかからも、今回の選出を『また“アディダス枠”か』と皮肉を込める声が出るくらいです。

 今のサッカーファンは目が肥えており、中途半端に人気取りに走ると“代表離れ”は加速するでしょう。コアなファンへ向けてアプローチしていくのか、それともより広い層に訴求するのか。協会はそういった方向性も定まっていないようにも見えます」