「日本代表が勝てば勝つほど売れる」関連グッズ… 経済効果163億円との試算も


 サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会で日本代表が決勝トーナメント進出を決め、関連商戦の追い風となっている。一部スポーツ用品店では日本代表のレプリカユニホームが通常時の10倍も売れる活況ぶり。日本代表16強入りによる国内の経済効果は163億円との試算もある。

 日本代表が優勝候補のスペイン代表に勝利した直後の2日、東京都千代田区のスポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ 東京御茶ノ水本店」の店頭には、日本代表のユニホームを購入する人が次々と訪れた。家族4人分を購入した千葉市の会社役員、前田瑞貴さん(40)は「スペイン戦の勝利に感動して買いに来た」と笑顔を見せた。

 スポーツ用品店「アルペン トーキョー」(東京・新宿)では2日午前中だけでレプリカユニホームが50枚以上売れた。前日までの午前中の販売枚数に比べ約10倍という。担当者も「日本代表が勝てば勝つほど関連グッズが売れる」と喜ぶ。

 飲食にも波及している。W杯限定ラベル商品を販売する日本コカ・コーラは「W杯効果で11月の出荷数が大幅に増えた」(同社担当者)。日本ピザハットでは、日本代表のW杯初戦と2戦目でいずれも売り上げが前年同日比約1・7倍だった。日本時間6日午前0時キックオフのクロアチア戦では「通常の2倍の注文を想定する」(広報)。

 第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストの試算では、W杯に伴う国内の経済効果は現時点で、サッカー関連で111億円、飲食料品などで52億円に上る。前回ロシア大会(215億円)には及ばないが、8強入りなら効果はさらに膨らむという。