東京五輪・パラリンピック組織委員会は21日、都内で最後の理事会を開催し、新型コロナウイルスによる史上初の1年延期で昨夏に開催された大会ついての最終報告を行った。昨年12月に見通しとして示した総額1兆4530億円から、292億円削減した1兆4238億円だったことを公表した。組織委は後日の評議員会を経て、月末に解散する予定。

 橋本聖子会長は会長として最後の記者会見に臨み「世論調査では、8割に近い方が開催して良かったと回答していただいている。大会の重要なレガシーは人だと感じている」と語った。

 コロナ禍の中で、ほとんどの会場で史上初の無観客開催を強いる決断を下さざるを得なかったことを「五輪、パラリンピックすべてが終わった直後の会見で同じことを申し上げたと思うが、組織委は独自の医療チーム、専門家にご協力いただき、医学的にも科学的にも知見を結集して、コロナ対策によりすべての競技場は1番安全な場所であると評価いただいた。ただ、それでも無観客の決断をしなければいけなかったのは残念ではあるが、しっかり理解していただいたチケットホルダーにも感謝したい。そういう意味では悔いはある。ただ、ああいう決断しなければ、今がないと思っている」と、振り返った。

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