<第98回箱根駅伝>◇2日◇往路◇東京−箱根(5区間107・5キロ)

初出場の駿河台大は、4区で31歳の今井隆生と、5区で永井竜二(3年)の“先生と生徒のたすきリレー”が実現した。

中学教師を休職中の今井は4区を1時間6分58秒と、区間最下位の20位。険しい表情をつくり、18位から順位を2つ落としたが、
小田原中継所で待っていた、かつての教え子・永井から笑顔で迎えられた。たすきをつなぐと、法大時代に「爆走王」として
話題を集めた、監督車の徳本一善監督(42)から「ありがとう」とねぎらわれ、涙を流して崩れ落ちた。

今井は箱根駅伝出場を目指し、埼玉県の中学体育教師を休職した。20年に駿河台大心理学部3年に編入した。永井は駆け出しの
教師時代の教え子。「一緒に同じゴールを見て走ってきて、同じ景色を見られてこれ以上ないな、と思います」と話していた。
夢見た箱根駅伝は、走り以上に夢を追う生き方で、かつての教え子を含むチームメートに伝え、大学の歴史に新たな1ページを築いた。

最初で最後の箱根駅伝を終え、今春からは再び中学教師として、夢を追うことの素晴らしさを、身をもって伝えていくことになる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9cf6fc7834f120575bcd18f251b02ab1df6c75b8