12/30(木) 6:15配信
東スポWeb

逆襲に燃えるソフトバンク・松田(東スポWeb)

 日本一連覇が途絶え、Bクラスに転落したソフトバンク。ミスターホークス・松田宣浩内野手(38)も覇権失墜の悔しさをかみ締める選手の一人だ。常勝の中心を歩んできた男は、2021年の戦いをどう受け止め、未来を描いているのか。

 この秋、松田は8年ぶりに秋季練習に参加した。ここ数年、冬直前まで真剣勝負をしてきた男は「チーム的にもこういうオフを迎えることが(近年は)なかった。ずっと勝っていたので違和感がある」と率直に語った。

 ポストシーズン、日本シリーズを戦う他球団の姿がテレビ画面越しに映った。戦い終えた自軍のの動きを伝える新聞報道もどこか熱を帯びない。しかし、この敗者然≠ェ巻き返しへの原動力、さらなる常勝化につながると松田は信じている。「こういう思いをしたくないと、みんなが気づいた1年。負けたらこういう扱いをされるんだ、と気づいた。言っちゃ悪いかもしれませんが、今後に生かされるいい経験。次につながると僕は思います」。

 プロ16年、6度のリーグ優勝、7度の日本一を経験し、昨年まで4年連続日本一に輝いた。「若い選手は勝っているチームしか知らない。勝つ前の僕らも、勝てない時に同じような雰囲気、空気があったんです。これってやっぱり、みんなで立て直さないといけない。結構エネルギーがいるんですけど、経験してよかったと思います」。チームは過渡期を迎えている。この先、屋台骨を支える若鷹たちが「敗北の屈辱」を知った意味を熱男は説いた。

 個人としても、来季は巻き返しを図るシーズンだ。今季は115試合に出場して打率2割3分4厘、14本塁打、47打点。到底満足できず、レギュラーの座をも失った。「結局やるか、やらないか。出た所で打ったら使ってもらえる。悔しいというよりも、しっかり準備することが大切」と前を向く。藤本監督からは「若い人だけでは野球はできない。マッチにも頑張ってほしい」と奮起を促されている。

 敗北からの立て直し方を知る貴重な男。鷹にとって敗者然≠フある日常は異常だ。熱男のハートは燃えている。

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