2021年12月30日 06:00
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 プロ野球東北楽天の2022年シーズンの陣容がほぼ固まった。支配下登録選手68人のうち、年俸1億円以上の選手は13人に上る。球団ができた05年は2人だった。この間、高額年俸選手の顔ぶれはどのように移り変わったか調べてみた。(編集局コンテンツセンター・佐藤理史)


■創設時は岩隈1億8000万円

【05年】
 新規参入1年目のチーム最高額は岩隈久志投手の1億8000万円。前年、近鉄でパ・リーグ最多勝(15勝)を挙げ、約3倍に増えた。2位の礒部公一外野手は1億3000万円。前年は26本塁打と活躍し、近鉄の選手会長として労使交渉にも奔走した。2人は分配ドラフトで、オリックスと近鉄の合併球団のプロテクトを拒否し、東北楽天入りした。

 他の創設メンバーは分配ドラフトでプロテクトから外れた選手と、他球団を戦力外となった選手で構成され、年俸は低めだった。

【06年】
 フェルナンデス内野手が2億円で契約した。ロッテ、西武での3年間の実績が買われた。07年も同額でトップだった。

【08年】
 山崎武司内野手が1億8000万円で最高額となった。39歳を迎える前年に43本塁打、108打点でリーグ2冠に輝き、オフに2年契約を結んだ。リック内野手は2年連続の打率3割が評価され、1億円に乗せた。

【09年】
 岩隈がトップに返り咲いた。前年に最多勝や沢村賞のタイトルを獲得し、3億円で3年契約を結んだ。当時のパ・リーグ投手の中でも最高額だった。

 ラズナー投手は1億円で新加入した。米大リーグヤンキースで先発陣の一角を担った右腕で、球団が獲得した初の本格的なメジャーリーガーだった。

【10年】
 田中将大投手が球団生え抜きで初めて1億円プレーヤーとなった。前年に15勝を挙げ、チームの2位躍進に貢献。1億8000万円でサインし、高卒4年目で大台を突破した。

 前年、首位打者に輝いた鉄平外野手は倍増以上の1億2000万円を勝ち取った。中日からフリーエージェント(FA)で加入した中村紀洋内野手は、2年契約の2年目のこの年、1億5000万円で更改した。

【11年】
 米大リーグから松井稼頭央、岩村明憲の両内野手が加入。ともに1億5000万円で契約した。

【12年】
 前年まで3年間、1、2位を占めた選手がチームを去った。岩隈は海外FAで大リーグに移籍し、山崎は中日に復帰した。

 代わってトップに立ったのは田中。前年は投手部門リーグ3冠、沢村賞を獲得し、オフに1億2000万円増の3億2000万円で更改した。ブルペンリーダーの小山伸一郎投手は1億円に乗せた。

【13年】
 メジャー434本塁打の大物ジョーンズ外野手が3億円で入団した。1億円で加入したマギー内野手とともに打線を引っ張り、球団初のリーグ優勝、日本一を果たした。

■連覇狙い大型補強を敢行

【14年】
 田中がポスティングシステムで米大リーグに移籍。連覇を狙う球団が大型補強を敢行した。

 メジャー通算150本塁打のユーキリス内野手と3億円で、オーストラリア代表左腕ブラックリー投手と2億円で、それぞれ契約した。ソフトバンクで5季プレーしたファルケンボーグ投手は2億円。鉄平とのトレードでオリックスから獲得した後藤光尊内野手は5年契約の4年目で、1億5000万円だった。

 優勝に貢献した嶋基宏捕手は、球団生え抜き野手で初めて1億円プレーヤーとなった。中継ぎでフル回転した青山浩二投手も大台に達した。

【15年】
 メジャー61本塁打のサンチェス内野手を2億5000万円で、広島で3季プレーしたミコライオ投手を1億5000万円で、それぞれ獲得した。エース則本昂大投手、全試合出場を果たした藤田一也内野手が1億円超で更改した。

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