11/24(水) 19:49
日刊スポーツ

藤井聡太竜王“全勝で挑戦”は逃す 王将リーグ最終戦は永瀬王座に黒星
王将戦挑戦者決定リーグの永瀬拓矢王座戦で対局開始を待つ藤井聡太竜王(日本将棋連盟提供)
将棋の第71期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグの最終一斉対局が24日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。すでに5連勝で渡辺明王将(名人・棋王=37)への挑戦権を獲得し、王将戦初登場を決めた史上最年少4冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖=19)は、永瀬拓矢王座(29)に敗れた。リーグ成績を5勝1敗で終えた。年度内5冠がかかる7番勝負は来年1月9日、静岡県掛川市で開幕する。

最後に黒星を喫した。今期の藤井は7人総当たりのリーグ初戦で糸谷哲郎八段(33)に勝利して好スタートを切ると、広瀬章人八段(34)豊島将之九段(31)羽生善治九段(51)と竜王獲得経験者を撃破。19日に近藤誠也七段(25)も下した。この時点で他の6人が2敗以上となったため、この日の最終一斉対局を待たずに挑戦者へ名乗りを上げた。永瀬には敗れたが、それまでの白星が物を言った。広瀬戦で連勝した後には「挑戦を目指して頑張ります」と意欲を見せていた。それを有言実行した。

初の王将リーグ入りを果たした前々期、最終一斉対局で4勝1敗同士の広瀬と直接対決した。終盤、受けを間違えてタイトル戦初登場のチャンスを逃した。前期は前半の3連敗が尾を引き、初めてリーグ陥落の悔しさも味わった。今期は3人がリーグ入りできる2次予選から勝ち上がった。

直近、21日にJT杯決勝で豊島に敗れている。テレビ棋戦を除く連敗はこれで4回目。初めての連敗は2017年(平29)の棋王戦挑戦者決定トーナメントで豊島、加古川青流戦で井出隼平五段に土を付けられた。18年9月には同じ棋王戦で菅井竜也八段、王位戦予選で山崎隆之八段に敗れた。直近は昨年9月のJT杯で豊島、王将リーグで羽生、翌10月に王将リーグで豊島で敗れ、3連敗した。気持ちを切り替えるしかない。

昨年、今年と棋聖戦5番勝負で対戦した渡辺とは、初めて7番勝負を戦う。先に4勝すれば年度内5冠となる。

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