新日本プロレスの内藤哲也(39)が、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せずに残留を宣言した広島・九里亜蓮投手(30)と
聖地≠ナ交わした約束を再確認し合った。

今季は自身初の2桁勝利に到達し、13勝(9敗)を挙げてセ・リーグの最多勝のタイトルを獲得。実はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの
一員でもある九里の大活躍に、プロレス界随一のカープファンである内藤も喜びを爆発させた。「めちゃくちゃうれしかったですよ。
最多勝記念ユニホームとタオルは発売当日にすぐアクセスして買いましたから」と目を細める。

九里が残留を表明した22日には、直接報告の電話があったという。「ざっくり言うと『カープでやり残したこともありますし、内藤さんとの
約束もありますし』って内容でしたね。その約束はもちろん覚えてましたけど、まさか本人もまだ胸に秘めていてくれたなんてと思いましたね」

内藤と九里の『約束』とは、2018年末に行われた本紙の対談企画でかわされたものだ。聖地<tァミレスに九里を招いた内藤は
「20年の1月4日東京ドームで一緒に花道を歩きたいですね。それこそタイトルを取るくらいの活躍をしてもらって、日本プロレス界最大の
ステージにふさわしい男になってもらいたい」とエールを送っていた。九里がカープに残留した理由の一つには、いまだ果たせていない
新日本プロレス東京ドーム大会での共演という約束も頭にあったからというわけだ。

ちなみに当時2人は揃って本紙を相手に食い逃げを決めている。だが無銭飲食のし過ぎで感謝や罪悪感の類いの感情がマヒしている
内藤は言うに事欠いて「残留はもちろんうれしかったですけど、東スポのファミレスですよ? あんなくだらない取材での言葉をちゃんと
覚えてくれたこともうれしかったですね」とのたまった。

ともあれパレハ(相棒)との絆を再認識したことは自身の発奮につながった。SANADAとともに参戦中の「ワールドタッグリーグ」では
ここまで開幕3連勝と好調をキープしている。「再来年のドームって言ったらだいぶ先の話になってしまうけど、俺は今年『必ずまた
東京ドームのメインイベントに戻る』と約束したし、九里選手との約束もある。そのためには一つひとつ登っていくことが大事。
いま俺の目の前にある階段はSANADAとのWTLですし、まずやるべきことはWTLを制覇することなんじゃないかと思いますね」と
誓いを新たにした内藤。いまだ自粛中のファミレス取材の代わりに、最近は電話取材後にわざわざ本紙記者の前に現れてなにかを
せびることを覚え始め、この日はお気に入りのたこ焼きに舌鼓を打ちながら車で風のように去っていった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0b2c99bf131b878401a5c90358571c9c0b451c94