この気持ちを忘れることなく、これからまた創作に励みます。

小室哲哉》

何となく切実さが伝わってくるコメントで、非難の声は少なくなるのではないだろうか。また、1人で活動再開するのではなく、グループとしての活動再開がハードルを下げたのではないか、というのは芸能プロ関係者。

「小室さんは自分が表に出ていないと満足できない人なんでしょうね。楽曲を作るだけでなく、自分で演奏したいわけです。しかし『globe』での活動は無理ですから、『TM NETWORK』で……となったんでしょう。『TM』は6年間活動してなかったのでファンは活動再開を強く望んでいました。小室さんは欠かせないメンバーですし、再開は大歓迎されるでしょう。ある意味『TM』を隠れ蓑にしての活動再開で、うまい手を考えたと思いました」

引退会見といい、常に心情を訴えて世間を煙に巻く小室氏の“テクニック”には脱帽だが、「芸能人の引退は本当の引退ではない」とは昔から言われていること。これまで引退を表明して復帰していない芸能人は数えるほどだ。であれば小室氏の活動再開もそれほど目くじらを立てるほどのことでもないだろう。

「アイデアとエネルギーは確実に進化している」と言っている以上、全盛期を超えるヒット曲を世に送り出してもらいたいものだ。ファンもそれをいちばん望んでいる。

取材・文:佐々木博之
宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。現在はコメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中