「緊急事態宣言下でテレワークしながら、コロナ、五輪、パラリンピック、豪雨に同時に対応するのは正直、厳しい。放送直前まで編成は決まらないし、取材するのは寄せ集めの応援部隊です」(報道局中堅ディレクター)

 今年の夏は、NHKの様子がどこか変だった。単なる言い間違いだけでなく、特に重大とされる字幕やVTRの間違いが多発したのだ。

 中でも「膨大な数の問い合わせと苦情が寄せられた」(編成局局員)のが、8月20日の「おはよう日本」で報じた「子どものコロナ感染者数」。

 8月17日までの1週間で、「10歳未満が4万7000人あまり、10代が10万2000人あまり増えた」としたが、実際には前者が7441人、後者が1万4734人と、はるかに少なかった。

 「お子さんがいる視聴者が多かったこともあり、SNSで拡散されてしまった。番組中だけでなく、コーナーの内容を転載するネット記事でも訂正を出しました。

 直前の16日には、アフガニスタンのガニ大統領が国外脱出する様子の映像を、1ヵ月前の外遊の映像と間違えたまま朝と昼のニュースで2回も流し、『ニュース7』でお詫びしたばかりだった」(報道局ベテラン記者)

 NHK広報局によると「厚労省の公表データをもとに原稿化する際、数値を取り違えた」のが原因だった。テレワークで細かい確認が行き届かなくなっているのだろうか。

 加えて、士気の低下も著しいという。

 「コロナで総理の緊急会見が増えていますが、官邸の言う通りに中継するため、7時や9時のニュースが潰れるようになった。せっかく組んだ内容が直前でボツになるから、やる気が削がれるのも仕方ない」(前出の記者)

 凡ミス多発は、NHKの異変の印かもしれない。

9/12(日) 8:02 現代ビジネス
https://news.yahoo.co.jp/articles/9546ee12be4bf141b85fc0c6a6d0174fb68730f0

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