今季、ここまで一軍はもとより、二軍での登板もない西武の松坂大輔投手(40)。

 2月のキャンプインの際、「メットライフドームのマウンドに立って勝つということを目標に、一日でも早くチームに貢献できるようにやっていきたい」とコメントを出したのが、公的に確認された最後の言葉だ。

 昨季は右膝の痛みに加え、5月に首の痛みと右手のしびれを発症。7月に脊椎内視鏡頸椎手術を受けて以降はリハビリに専念し、公式戦登板はゼロに終わった。

 スポーツ紙の番記者は、「高知での二軍キャンプに参加した際には、軽めのキャッチボールやダッシュ、ティー打撃などをこなしていた。ただ、ふっくらした体型で二重あごになっており、絞れていないことは明らかでした」と振り返る。

 松井稼頭央二軍監督は松坂を「全面的にサポートしていく」と明言しており、復帰を待ちわびているのだが、「実は、少なくともシーズンが開幕してからは、球団関係者も二軍施設で松坂の姿を見ておらず、“行方不明”の状態になっている。今は一軍首脳陣も、松坂がどこでどんなトレーニングをしているのか知らないそうです」(前出・記者)

 松坂はいま、何をしているのか。旧知のメディア関係者が現状をこう明かす。

「いかに功労者でも……」球団内で上がる声
「妻子は米国のボストンに残して、松坂は東京タワー近くのタワマンで一人暮らしをしている。去年手術した首の経過が良くないようで、リハビリをしながら自身で契約しているジムで軽めのトレーニングをする程度。実戦登板など、とても考えられる状態ではない」

 昨季、14年ぶりに古巣に復帰した際、渡辺久信GMは「(シーズンの勝ちが)1、2勝でも相乗効果がある」と期待を掛けていた。スポーツ紙デスクは「長年の経験を生かした助言や、練習への取り組みを見て、若手投手陣の意識が変わってくれればいいという計算の面が大きかった」と話す。

 だが、球団OBは「手本と言っても、ほとんど球場にいないんじゃ、どうにもならない」と苦笑いする。「それなら18年オフに巨人からFA移籍の人的補償で来た内海哲也の方がよほど貢献している。昨年はケガからの復活勝利を遂げたし、オフに有望な若手を連れて自主トレするなど教育役としても熱心です」(同前)

 松坂は今季、推定年俸2000万円の1年契約。「球団内では『いかに功労者でも支配下登録枠を使うのがもったいない』という声まで上がっている」と前出の記者。「このままならクビが基本線。よくて育成契約に切り替え、来年中に引退試合の興行を打つというシナリオもあり得ます」(同前)。

“平成の怪物”は令和に最後のリベンジを果たせるか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fcce552e32d5ae4c7864580fbed40fb2b996b74a
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