秋野暢子も苦悩…“60歳以上はペット飼わないべき?”論争が勃発


「今年の春に秋野さんがかわいがっていた愛犬・レイチェルが亡くなって以来、彼女はペットロスの状態に陥ったんです――」


こう話すのは、秋野暢子(64)の知人だ。
秋野の4月8日付のブログの投稿には、今年3月に死んだレイチェルのこと、新しいペットを探すべきか否か悩んでいることなどがつづられている。

《今夜も居ないはずの、枕元のレイチェルを手探りで確認しようと真夜中に目覚めてしまってしまった。こんな感じをペットロスと言うのでしょうか?》(原文ママ、以下同)

《友人、知人、家族、ドクター 私の周りの人達が私の精神衛生上、生活リズム、身体的状態。色々総合判断すると、早く新しいワンちゃんを迎えるべきだと助言してくれます》


翌4月9日付のブログの投稿には、コメントに応じる形で、新しい犬を探すことを報告していた。

《保護犬ちゃんやショップ周りやネットサーフ等。色々アプローチしてみますね》

9日後の4月18日、秋野はマルチーズとポメラニアンのミックス犬1頭を迎えた。
その約1カ月後の5月23日には、マルチーズとプードルのミックス犬も迎えたのだった。しかし――。

「いま秋野さんは一人暮らし。新しい犬を飼う前には、“60歳を過ぎて、ペットを飼わないほうがいい”という意見にも、とても悩んでいたんです」(前出・知人)


たしかに新しい家族を迎えるにあたって、秋野は葛藤したようだ。

《まだまだ早いかとも思ったんだけど。(中略)保護犬ちゃんを探したんだけど………私の年齢、生活環境等もう、保護犬ちゃんは難しいらしいです。何軒か相談しましたがダメでした》(4月18日付)

飼いたいのに飼えないというジレンマに直面するのは、いまや秋野だけではない。「60歳超えたら犬や猫を飼わないほうがいい」という意見も広がってきているのだ。


NPO法人「みなしご救援隊 犬猫譲渡センター」の佐々木博文理事長は、こう話す。
「法律上は犬や猫を飼う年齢の制限はありませんが、譲渡事業を行う東京都の動物愛護相談センターでは、60歳超の方に対しては譲渡していません。私たちは、さまざまな理由で飼い主さんが飼えなくなった犬や猫を保護し、次の飼い主さんを探す活動をしています。ここ5年、私たちが保護した犬の8〜9割は、高齢者の方が飼っていました。【写真あり】19年1月、本誌の直撃に応じるすっぴん風の秋野
飼えなくなった理由の多くは、認知症などの病気、飼い主さんが亡くなったこと、金銭や体力的な問題で“適正飼育”ができなくなってしまったこと。飼い主によるウンチの始末や、日々の餌やり、爪切りやシャンプーができている状態が適正飼育とされています。引取り保護を依頼されるのは、ほとんどが子犬。猫は犬よりもしつけが必要ないことから、犬の飼い主のほうが手に負えなくなって放棄するケースが多いのです」

2013年に第34回動物臨床医学会で公開されたデータによると、犬の飼育放棄の半数以上が、60歳以上の高齢者によるものだった。


「調査したところ、適正飼育ができなくなるのは75歳前後だと私たちは考えています。犬の平均寿命は13〜20年です。55歳を超えてから飼い始めると、将来的に飼えなくなるリスクを抱えてしまう。そのため私たちも、該当する年齢層の方には譲渡しません。
ただ、法律で規制されているわけではないので、ペットショップで購入すれば、誰でもペットを迎えることができます。それでも、60歳を過ぎてペットを買わないほうがいいと思います。飼い主が元気ならばいいのですが、いなくなって寂しい思いをするのはペットたちですから……」(佐々木さん)


■「60歳以上でもペットを飼ってもイイ!」派の意見は

一方、高齢者のペット飼育を擁護する意見もある。獣医師で動物医療グリーフケアアドバイザーの阿部美奈子さんはこう語る。

「秋野さんは、愛犬のレイチェルを亡くされた後に2匹迎え入れたそうですが、それだけ前の子の存在が大きかったと言えます。秋野さんにとってレイチェルは、“ソウルメート”というか、生きていくうえで彼女がいるだけで笑顔が生まれ、生活の質が豊かになっていたのでしょう。現実にペットの死に直面した方は、わかっていても心が認めないという衝撃期や悲痛期の心理反応、いわゆるペットロスとなります。
しかし、これは自然な心情です。ただし、それらを一人で抱えてしまうと、悲痛期が長くなって、“もう一度会いたい”と心が求め、そのぽっかり空いた穴を癒すために新しい子を飼い始めることも少なくありません」


https://news.yahoo.co.jp/articles/89514ca9d91ba5ee467de0ec2a45aa18f13231d8?page=1