侍ジャパンによる東京五輪最終メンバー24人が6月上旬にも決定する。規格外のパワーで新人ながら13本塁打を放つ阪神の黄金ルーキー・佐藤輝明(近大)の代表入りへの期待が高まる中、選外となる可能性が浮上しているというのだ。

 五輪はベンチ入り人数が少なく、かねて稲葉監督は複数ポジションをこなす選手に注目してきた。右翼と三塁を守れる佐藤もその一人だったが、放送関係者がこう言う。

■巨人・岡本和、ヤクルト・村上は濃厚だが…

「遊撃の坂本勇人(巨人)の故障が気になるところですが、予定通り坂本が入れば、一塁と三塁、指名打者は、19年プレミア12メンバーである浅村栄斗(楽天)と山田哲人(ヤクルト)に加え、岡本和真(巨人)、村上宗隆(ヤクルト)の選出が有力。外野も左翼・吉田正尚(オリックス)、中堅・柳田悠岐(ソフトバンク)、右翼・鈴木誠也(広島)の3人で決まりでしょう。これに捕手2人を加えると、3〜4人しかいない控えメンバーは、守備固めや代走で使える選手を優先せざるを得ないようです」

 とはいえ、佐藤のパワーはすでにプロ屈指。特に、阪神をメシの種にしている在阪メディアが代表入りを熱望している。

「佐藤が外れれば、阪神からの選出がゼロになる可能性もある。コロナ禍であることに加え、国民は日本政府やIOCへ不信感を募らせ、五輪アレルギーが広がっている。注目度が高い佐藤が日の丸のユニホームを着れば、阪神ファンだけでなく、多くの野球ファンの関心を引くはずです。大学を卒業して間もないだけに、アマの選手の励みにもなるでしょうけど……」(在阪メディア関係者)

 五輪野球はただでさえ6カ国しか参加しないにもかかわらず、中国は予選を辞退。台湾の予選参加も不透明となっている。競技としての価値はどんどん落ちているのだから、ここは野球界の将来を見据え、ゲタを履かせてでも黄金ルーキーを呼んだらどうか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2be929da5771ff32a0cc8510f5269f977a00b7c1
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