11/29(日) 11:00配信
スポーツ報知

名物「カレー白湯ら〜めん」を出す「麺ジャラスK」川田利明店主。取材であっても店ではマスクは外さずコロナ対策を徹底

 元三冠ヘビー級王者の川田利明(56)が経営するラーメン店「麺ジャラスK」(東京・世田谷区)が今年6月に10周年を迎えた。「開業から3年以内に8割が潰れる」というラーメン業界を「意地だけ」で乗り切ってきた元“デンジャラスK”。コロナ禍で「売り上げが4分の1」になっても、感染対策を徹底しながら名物「カレー白湯ら〜めん」と「唐揚げ」を作り続けている。店でお客さんと会話ができない代わりに「川田利明デンジャラスナイト・オンライン」(次回は12月19日)を開催し、あらゆる質問に答えている。(酒井 隆之)

 「麺ジャラスK」は小田急小田原線「成城学園前」駅から徒歩約12分のところにある。決して駅近ではないが、南口から成城通りを歩き、小説のモチーフになった旧称「病院坂」を下って左折すれば黄色い看板が見えてくる。

 川田店主は昨年に自虐的失敗談「開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える『してはいけない』逆説ビジネス学」(ワニブックス)を出版。「ベンツ3台、スープに溶かした…」という表現が衝撃的だったが、このコロナ禍でどうしているのか訪ねてみた。

 全盛期から約20キロ痩せたとはいえ、目力は“デンジャラスK”のままだった。仕込み時間に無理を言って話を聞かせてもらった。

 「20人入るところで5席しか作ってないわけだから、単純計算したって売り上げが4分の1ぐらいですよ。そうじゃなくてももうかってる店じゃないのに。店を始めてすぐ東日本大震災があって人が来なくなったのは経験してるけど、今回のコロナの影響が一番大きい。そんな中でも数少ないお客さんが通ってくれるから、やめるにやめられなくて」

 客は仕切られた個別席で壁に向かって黙々と食べる。「唯一救いだったのが、家賃は高いけど、広い店を借りていたことで、こういう席割りができた。本来なら家賃が安くて狭くてぎゅっと詰まった店に移転したいって思ってた。それをやってたら、今、やばいよね」。コロナ禍だからこそ、ぱっと食べてぱっと帰ってもらう本来のラーメン店の形になっている。

 客にとってのメリットもできた。席を減らしたことで余裕ができ、主力の「カレー白湯ら〜めん」(980円)に加えて、「干しえび入り えび風味オリーブオイルのまぜそば」(大盛り、味玉入り980円)もおすすめ商品に。夜しか食べられなかった「唐揚げ」(880円)を昼にも作ってもらえるようになった。

 プロレス引退は正式には発表していない。「俺が一番嫌いなのは、何回も引退ビジネスをしているレスラーが数多くいるでしょ。自分もそういうふうにウソつきにならない策として引退しない。もし万が一、またやりたくなっちゃうなんてなったら困るから」

 だから現役扱いだが、プロレス会場では決して会えない存在だ。

 「初めて来たお客さんは俺としゃべりたいだろうけど、今はこういう席割りになってるし、料理してるから、しゃべれるタイミングもそんなにあるわけじゃない。毎回、言ってるけど、それを分かってもらえないのがつらいところ」

 その罪滅ぼしとして、トークイベント「川田利明デンジャラスナイト」をこれまで15回開いている。コロナ禍でオンラインでの開催に切り替えたが、本来はおしゃべり好きの“素の川田”が見られると評判だ。「お客さんは映さないから、好きな状態でリラックスして見られるし、この店で集まってやってた時よりも気軽に参加できますよ」。本当のファンなら、店では食に集中し、トークはオンラインという分業に協力したいところだ。

 ◆「麺ジャラスK」 東京都世田谷区喜多見6の18の7 ビスタ成城1階。開店は正午〜14時(オーダーストップ13時30分)、18時〜22時(同21時)。火曜定休。臨休などは公式ツイッター「麺ジャラスK店長 川田利明」で。

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全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5325adff546d646e7a0f65e9f145b5976af7794