「屈辱だわな。俺も一応巨人OBの端くれだけども、球界の盟主と言われるチームが4連敗っていうのはちょっとがっかりしたわ。非常に恥ずかしい」

日本シリーズで福岡ソフトバンクホークスに手も足も出ず、2年連続の4連敗を喫した読売ジャイアンツ。日本シリーズとしては2013年の最終戦から数えて9連敗、コロナ禍のシーズンを勝ち抜いたチーム同士の頂上決戦はいともあっけなく終わりを迎えた。「文春オンライン」特集班の取材に対して、巨人に「喝!」を入れるのは、3085安打という“日本プロ野球史上不滅の最多安打記録”を持つ張本勲氏(80)だ。

「私が監督なら絶対に飲まない」
 張本氏は巨人の体たらくを、「負けるべくして負けた」と突き放す。

「力の差ははっきりしていた。巨人は本拠地の東京ドームが使えずにビジターの球場(京セラドーム大阪)だった不利もあるにせよ、言い訳にはならんわな。それと原(辰徳監督・62)がなんでDH制(指名打者制度)を承諾したのか、私は疑問に思ってるんだよ。私が監督ならあんな提案は絶対に飲まない。セ・リーグとパ・リーグは戦略が全然違うじゃないか」

 例年の日本シリーズは、セ・リーグ球団のホームで戦う時はDH制なし、パ・リーグ球団のホームで戦う時はDHありというルールで行われていた。しかし今年はソフトバンクの工藤公康監督(57)が、「通常のシーズンと比べて(投手の)負担が大きかったから」と全試合のDH制採用を提案し、それに原監督も「有利、不利は度外視」と賛同。35年ぶりに全試合でDH制が採用された、異例の日本シリーズとなったのだ。

「セ・リーグ優勝はほかの5球団が弱いだけ」
「シーズンが短期間だったから、ピッチャーに危険性がある? 寝言を言ってるんじゃないよ、スポーツはみんな危険性があるんだよ。なんで原ぐらいの男が工藤の提案を承諾したのか、疑問でしょうがないんだよ。結局、よーいドンから不利な条件が重なってるじゃないの。DH制はピッチャーが打席に立たないんだから、野球の攻撃性が違うでしょう。その野球はパ・リーグの土俵なんだよ。

 そもそもソフトバンクは、楽天が1位に立ったりロッテと競ったりする激戦を最後に突き放して優勝したチーム。巨人はセ・リーグをぶっちぎりで優勝したけど、ほかの5球団が弱いだけ。『自分たちが強い』なんて勘違いしたらダメだよ。

 チームとしての育成力も勝負になってないよね、ソフトバンクは育成の連中が3人も4人も一軍に上がってきてる。全国にいるスカウトが目を光らせて、10年後にいい選手になるんじゃないかという選手をピックアップして獲ってくるのが、実を結んだんじゃないの。巨人とソフトバンクじゃスカウトの眼力が違うんだよ」

「巨人を下に見てたよね」
 選手の実力、育成力、ライバルとの切磋琢磨と、日本シリーズ4連覇中のソフトバンクの実力は張本氏も認めるところだ。それでも張本氏は、ソフトバンク選手らの“ある行為”に苦言を呈する。

「ソフトバンクに、何人かガムを噛みながらプレーしてるのがいるだろ? これは日本の文化や道徳からいったらとんでもないことですよ。ガムを噛みながら柔道やるか? 相撲やるか? 俺が監督なら絶対にやらせない。失礼だよ、相手に対して。

 それに多分ソフトバンクは、巨人を対等な相手ではなく下に見てたよね。練習を見た時点で『俺たちの敵じゃないな』と感じただろうし、2戦目で10点の大差がついた時なんか、スタメンをほとんど交代させちゃってさ、完全に二軍戦の雰囲気だったでしょ。これは負けるより恥ずかしいこと、巨人は真剣に考えなきゃだめだよ」

全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/345983d88f06cea5af370967ce3ada8df5d776f2
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