日本球界を代表する最多勝エース対決は、海の向こうのメジャーも注目したという。

 21日の日本シリーズ第1戦。巨人先発・菅野智之(31)は24歳の栗原に3安打4打点を許すなど、6回6安打4失点で降板した。一方のソフトバンク・千賀滉大(27)は「お化け」と評される伝家の宝刀フォークを巨人打線に見極められたものの、途中から直球を中心に組み立てを修正。7回3安打無失点と完璧に抑え込んだ。

 明暗が分かれた2人だが、ともにポスティングを使ったメジャー移籍を希望しており、菅野は今オフにも実現する可能性が高い。

「もしオフに2人とも移籍が可能になれば、人気になるのは断然千賀です」とメジャーリーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう指摘する。

「まず年齢の違いが挙げられます。メジャーは35歳にかかる契約を結ばない傾向があるので、来年32歳になる菅野は3年で約28億円ほどの契約になる可能性があると米紙ニューヨーク・ポストが報じています。メジャーは外角のストライクゾーンが広いため、菅野の生命線であるスライダーは武器になる。ただ、昨年は腰を痛めて、成績を落とした点はマイナス。同紙でのFAランキングは21位でした。第1戦でも直球は常時150キロちょっとでしたが、日本では速くてもメジャーでは平均クラス。コントロールがいいので、前田(ツインズ)を目指すべきでしょう」

千賀はどうか。友成氏が続ける。

「菅野同様、右肘の故障明けという不安は残りますが、まだ若い。今年の市場は優秀な先発投手が極端に少ない。ソフトバンクが入札を認めるかは未知数なので、FAランキングには入っていませんが、もし市場に出たら、目玉のバウアー(レッズ)に次ぐ2位に浮上するかもしれません。150キロ台中盤から後半の球威があり、三振が取れるスプリッターがあること。野茂、佐々木、田中(ヤンキース)といった日本人投手が成功する条件を兼ね備えています。ダルビッシュがカブスと結んだ6年総額137億円の大型契約に次ぐ6年100億円規模になる可能性はあります」

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