首相だったわたしには、遠くからの国民の声が、どこか祭りの囃子のように聞こえたものだ。
国民は私を前に、ふざけて「no!、no!」と足踏みすると、私は「go!、go!」と、冗談まじりにたしなめた。
国民は、それをニコニコしながら、愉快そうに見ているだけだった・・・

国民は、大臣に「ナントカ還元水って、なあに」と聞いた。すると大臣は自らの心臓にゆっくりと手を伸ばし、
それをその手で引き抜いた。大臣の頭から何かどろどろしたものが垂れ流れてきた・・・
わたしは取り返しの付かないことをしてしまったと深く後悔した。そして責任を感じた。
私の中で国民の「no!」がだんだんと「go!」になっていき、いつしか「責任」へと変化していった・・・