2020年8月11日 23時02分
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 名作『チャイナタウン』(1974)の製作の舞台裏をつづったサム・ワッソンのノンフィクション「The Big Goodbye: Chinatown and the Last Years of Hollywood」が、ベン・アフレックによって映画化されるとDeadlineが報じた。

 同作は、オリジナル映画を製作したハリウッドの伝説的なプロデューサー、ロバート・エヴァンスが1967〜1974年まで社長を務めたパラマウント・ピクチャーズで企画されている作品。アフレックが、ワッソンの同書を脚色する。アフレックは、監督兼脚本だけでなく、映画『ミーン・ガールズ』、テレビシリーズ「30 ROCK/サーティー・ロック」のローン・マイケルズと共に製作も担当することになっている。

 ジャック・ニコルソン、フェイ・ダナウェイが共演し、ロマン・ポランスキー監督がメガホンを取ったオリジナル映画は、1930年代後半のロサンゼルスが舞台。私立探偵ジェイクが浮気調査を依頼されたことをきっかけに、やがて水不足による複雑で巨大な政治的陰謀に巻き込まれていくさまを描いたフィルム・ノワール。アカデミー賞では作品賞を含む11部門にノミネートされ、ロバート・タウンが脚本賞を受賞している。

 ワッソンの原作には、ポランスキー監督とダナウェイの衝突や、ジョン・ヒューストンの重要なシーンはヒューストンが泥酔した状態で撮影したこと、作曲家ジェリー・ゴールドスミスの曲は最後にギリギリで間に合ったエピソードなどが含まれているという。

 2012年に監督を務めた映画『アルゴ』ではアカデミー賞作品賞を受賞したアフレック。今のところ、アフレック自身が出演するかはわからないが、彼の監督としての手腕に注目したい。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)