1人の将来性にあふれた女子プロレスラーを死に追いやったものとは何だったのか―。集まった記者全員が知りたかったのは、その一点だった。

3日、東京・台場のフジテレビで行われた遠藤龍之介社長(64)の定例会見。新型コロナ余波のため、記者を入れての開催は3月27日以来3か月ぶり。1社2人までに絞られた記者にも検温、消毒が義務づけられ、前列に並んだ幹部6人もアクリル板越しに返答する厳戒会見の中、遠藤社長が沈痛な表情で言った。

「改めまして木村花さんの逝去に関して哀悼の意を表したいと思います」―。

同局系恋愛リアリティー番組「TERRACE HOUSE TOKYO 2019―2020」(テラスハウス)に出演していた女子プロレスラー・木村花さん(享年22)が急死したのは5月23日。都内の自宅マンションのベッドで心肺停止状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された美形レスラーは、近未来の米トップ団体・WWE移籍も期待される大器だった。

リング外でもNetflix(ネットフリックス)で先行配信され、昨年6月からはフジテレビオンデマンド(FOD)でも配信スタート、同年7月からは地上波でも放送されていた「テラハ」に昨年9月から出演。キュートなルックスと歯に衣(きぬ)着せぬ発言で人気者になっていた。

「テラハ」は東京のシェアハウスを舞台に男女6人の共同生活を描く番組だった。花さんもネットフリックスの世界配信のおかげでプロレスの枠を超えた人気者となっていたが、3月31日に配信、地上波では5月18日深夜に放送された第38話で事件は起こった。

花さんが「夢の舞台」と表現した今年1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会で着用。「命と同じぐらい大事なもの」と言う10万円以上するコスチュームを入れていた洗濯機を男子メンバーが誤って操作。色あせ、縮んでしまったため、着られなくなる「コスチューム事件」が発生したのだ。

この放送回で、花さんは男性メンバーを強い言葉で叱責(しっせき)。かぶっていた帽子を手で払うなどの言動にSNS上での批判が殺到した。

放送後、花さんのSNSには1日100件以上の罵詈(ばり)雑言の書き込みが殺到した。花さんは23日未明に「愛しているよ」と愛猫と一緒の写真を投稿した直後に急逝。画像の上には「愛してる、楽しく長生きしてね。ごめんね」と文字を乗せ、更新したストーリーズにも愛猫との別カットの写真に「さようなら。」という文字をかぶせていた。(以下省略)
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ソース/スポーツ報知
https://hochi.news/articles/20200703-OHT1T50179.html