日本プロ野球選手会(炭谷銀仁朗会長)は1日、NPB選手関係委員会と1月以来となる事務折衝をオンラインで行い、森忠仁事務局長は「球団側も大変なのは理解できるが、いろんなことが球団主導で決まり、選手の意見が伝わらなかった。選手からは残念というよりも、怒りというぐらいの声もある。19日(の開幕)は早い、という意見もあるが、選手の声が反映されていない」と開幕決定に至る経緯で12球団側と協議する場がなかったことに対する不満の声を上げた。

 また、事務折衝では選手の評価方法について「かなりの開きがあった」という。今季は試合数が143試合から120試合に減り、年間の出場登録日数も例年の190日前後から140日前後に減る。年俸の出来高条件やFA権(登録145日を8シーズン)に影響を及ぼすことが予想される部分だ。この日は、実数そのままで評価する考えを伝えた球団側に対し、選手会は「1試合の価値は高くなる」として143試合、190日に換算した上での評価を求めた。

 年俸削減について協議が続く米大リーグとは違い、日本では選手が球団と結ぶ統一契約書に“有事”の際の年俸削減交渉についての文言がない。そのため、この日もベースとなる年俸の削減についての交渉は「特にしていない」という。森事務局長は「(球団経営が)苦しいのは誰が見ても分かる。つぶれるほどの厳しい状況なのに(選手の待遇を)維持しろというつもりはないが、(経営状況が提示されないので)判断のしようがない」と説明した。


中日スポーツ:
https://news.yahoo.co.jp/articles/1a646b559ed99cf0a9fad7b6d4f6e7565ca46053